クレジットカードとカードローンの審査の流れ・方法

クレジットカードとカードローン等のプロパー商品の審査

審査フロー

クレジットカード及びカードローンに限らず、所謂立替払契約と言われる個別クレジットを含めたプロパー型消費者信用関連商品の審査の流れは、概ね下記の通りですが、状況や申込経路によって、また与信業者(カード会社、信販会社等)によっても流れが前後する場合もあり違いがあります。

大手事業者ほどIT化による自動化が進み、短時間に大量の審査が行えるようになりました。

なお、金融機関が保証会社に保証と審査を依頼する提携型商品については別ページで説明します。

一般的なクレジットカード・ローンカード申込の流れ・審査過程申込
WEB申込の場合は、直ちにスコアリングと信用調査が行われ、ペーパーベースの場合は、属性情報入力を行います。

 

データ入力
紙ベースの申込の場合は、属性情報等の入力を行います。

 

信用調査
入力された属性情報を基にスコアリングと自社及び信用情報機関のクレジットヒストリーを基に信用調査を行います。

 

審査
大手では、自動審査が主流になっています。自動審査で判定出来なかったものは、審査担当者による目視での審査となります。中小の与信業者は、信用情報とスコアリングシートを基に目視で審査するところもあります。

 

承認・決裁
可決承認されたものは、カード発行手続きに移行します。

 

カード発行・貸付
カードが到着後借入が可能となります。

なお、カードが到着する前に振込貸付が行われたり、カードを発行せずに貸付を行なう場合もあります。

 

クレジットカードの場合も商品購入と同時にカード申込がなされ即決されれば商品を持ち帰ることが出来ます。カードは後日送付されます。

 

以上はプロパー商品の一般的な審査の流れですが、消費者金融専業者の場合は、WEBで申込を受付けると同時に審査を行いローンカードの発行手続きに進み可決承認された場合は、最寄りの自動契約機でカードを発行する、といった流れを取る場合があります。

プロパー商品の審査のポイント

申込時のチェック項目

申込経路

申込経路には、以下の媒体が有ります。

  • 郵送
  • 店頭窓口
  • 紹介
  • キャンペーン
  • ネット申込

一般に申込経路による審査への影響は無いと言われていますが、郵送申込、窓口申込の場合は厳しく、紹介、キャンペーンの場合は緩めになる傾向がありますが、消費者金融専業者の場合は紹介、キャンペーンによる申込は皆無に近いと思われますので差異はないです。

最近では、ネット申込が半数を超える商品・与信業者も多いようです。

筆跡・内容の不備チェック

ネット申込の場合はチェック出来ず、自動審査の場合も目にすることが無いので審査への影響はほとんどないと思われますが、紙ベースで審査する場合や目視審査に移行された申込書で名前を含め文字が判読できない、空欄が多い雑な書類は性格がルーズではないかと判断され、他にマイナス要因が有れば承認されない可能性が高くなります。

データ入力

ネット申込の場合を除いて紙ベースの申込の場合は、属性情報等の入力を行います。ネット申込の場合は、重要項目は入力されないと送信が出来ない場合があるので情報漏れは有りませんが、紙媒体では記載漏れ項目が多くデータが不十分な場合もあります。

信用調査

信用調査は、自社のクレジットヒストリーを基に信用状態を調査し、問題が無ければ加盟する信用情報機関の信用調査を行うか、あるいは自社と信用情報機関を同時に照会調査いたします。

 

信用情報は、照会情報、契約情報、異動情報(ネガ情報)及び申告情報に分かれます。各情報の詳細と審査への影響及び各信用情報機関の詳細については別ページで説明しています。

 

情報の中身については、加盟する信用情報機関によって大きく変わってきます。銀行等の金融機関が加盟するKSC(全国銀行個人信用情報センター)は銀行の個人ローンの歴史が浅いこともあり個人信用情報が不十分な面があり、消費者金融専業者の加盟比率の高いJICC(日本信用情報機構)は、貸金に関する情報は多いもののクレジット関連情報が少なく個人の総負債額の把握が厳しいです。信販会社、クレジットカード会社及び百貨店等の流通系クレジット会社の加盟するCICは登録情報数が最も多く8億件に迫る情報量です。

 

しかし、登録情報量8億件は既に生存していない過去の情報を含むとしても異常に多く情報の名寄せが不十分だと思われます。

架電調査

申込経路、商品によっては、「本人確認」と称する電話確認や在籍確認を行います。電話確認は、契約意思の確認という面と不正申込の排除の側面を持っています。

審査

大手の消費者専業者及びクレジット会社等の与信業者の審査は、スコアリングと信用情報を基に自動で審査することが主流になっています。自動審査で判定出来なかったものは、審査担当者による目視での審査となります。中小の与信業者は、信用情報とスコアリングシートを基に目視で審査するところもあります。

 

スコアリングについては、以前は個人の与信判断を点数で判別するのかとか、そのような方法で正確な与信が出来るはずがない、と言われていた時代もありましたが、属性や信用状態と事故率の相関分析が進み活用されるようになってきました。但し、スコアリングも時代とともに見直しが必要で、例えば以前は携帯電話しか所持していない申込者は厳しく評価されていましたが、現在ではほとんど影響は有りません。

 

また、クレジットの申込確認の電話も以前は、携帯電話は不可で固定電話に限定されていましたが、現在ではむしろ本人しか使えないパーソナルフォンとして有効との見方もあります。

承認・決裁

審査の結果可決承認された後に、自動でカード発行手続きが行われたり、迅速な融資が求められる場合は、カード発行前に振込で融資を行うこともあります。

 

承認・決裁は、与信及び信用供与と呼ばれ個人の信用を担保に金銭の貸付、サービスの提供、物品の売買・貸借を行う行為であり信用が破綻した段階でこれらの与信行為が一気に喪失することがありますので、信用を維持する行為は極めて重要です。

カード発行・貸付

一般にはカードが到着後借入や物品のクレジットによる購入といったサービスが受けられます。
その後、数ヶ月に1回の頻度で途上与信と言われる信用状態のチェックが行われます。信用状態に変化が無ければ、年齢制限があればその年齢に達するまで利用可能です。