借入を行うに際して、借入利率は借入先を選ぶ際に極めて重要な要件です。当然借入利率が低ければ低いほど同じ支払回数のもとでは毎月の支払負担は少なくなり、リボルビング払いの場合は支払回数も短くなります。
借入利率と支払回数が利息総額に与える影響
下記の表は、元利均等返済に於ける借入利率と支払回数別の元金に対する利息総額の割合です。同じ様なローン商品で借入利率が1.00%から40.00%の金利幅があることは有りませんので傾向を把握するための試算と理解してください。また、元利均等返済方式は、主に証書貸付の際に適用される返済方式でカードローンの返済では適用されることは有りませんので傾向として参考に留めてください。
支払回数が利息総額に与える影響
▬の列は、支払回数が利息総額に与える利息総額の割合を示しています。
計算は12回払いのときの利息に対する各利息の割合を年数で除しています。例えば、24回払いの0.96は指数1.04%を12回払いの0.54%で除して、さらに24回払いは、12回払いの2倍になっているため2で除します。低利率の場合は回数が増えても元金に対する利息総額の割合は増えず、むしろ減る場合がありますが、高利率になると元金に対する利息総額の割合は高くなります。
これで1年当たりに換算した場合の12回払いとの比較になります。結果は、低利率では支払回数が増えても1年当たりの指数に大きな変化はないものの、高利率になると負担が増えていきます。
利率が利息総額に与える影響
▬の列は、利率が利息合計額に比例しているかを確認しています。計算式は、1.00%当たりの割合を計算するため該当する利率を1.00%の倍数として求め除しています。すなわち、利率20.00%の場合は、131.91%を5.12%で除して、さらに20で除しています。高金利になれば、明らかに支払い負担は高くなります。
つまり、利率が倍になれば利息の合計も倍になり、利率が10倍になれば利息合計も10倍になるのかを調べています。実際は、利率が高くなれば利息合計額は利率の倍率以上に高くなっています。さらに、支払回数が多いほど利息合計額の割合は高くなっています。
借入利率と支払回数が月払金額に与える影響
下記の表は、元利均等返済に於ける利率と支払回数別の月払金額です。上記の「借入利率と元金に対する利息総額の割合」と同じく、元利均等返済方式は、主に証書貸付の際に適用される返済方式でカードローンの返済では残高スライド方式のリボルビング払が主な返済方式のため適用されません。但し、リボルビング払いの場合の最低支払金額は未収利息を発生させない金額以上の支払金額が求められるため下記の月払い金額以上になります。下表は100万円当たりの月払い金額ですが、極度額と100万円の比率から月払い金額は乗じることで簡単に求めることが出来ます。
支払回数が月払金額に与える影響
▬の列は、12回払いのときの月払金額と各回数の月払金額を比較しています。但し、回数が増えることで支払元金の割合が反比例して減少するので支払回数を12回で除した値を乗じています。つまり、貸付利率1.00%で24回払いの月払い金額42,102円を12回払いの83,785円で除して求められた値に支払回数24を12で除した2の値を乗じた値です。
利率が月払金額に与える影響
▬の列は、1.00%を基準として金利が上昇すれば、月払金額がどう変化するかを求めたもので、各利率の月払金額を1.00%の借入利率の月払金額で除しています。月払金額に含まれる元金の割合は利率に関係なく同じですから、金額増加分は全て利息ということになります。
借入利率の影響のまとめ
借入利率と利息合計額の関係及び借入利率と月払金額との関係から、借入利率が上昇する割合以上に負担は急激に上昇することが明確になりました。つまり、金利が2倍、3倍となった場合は、支払う利息は2倍、3倍以上になり、金利が高くなるほど、また、支払回数が長くなるほど金利及び回数の倍数以上に負担が増えていきます。
借入を行う際は、出来るだけ低い利率で借り入れるのが重要であることが分かります。低い利率で借り入れるために、借入先の選定、ローン商品の選定の他優遇金利の適用条件等を確認して賢く借りましょう。